ぐだぐだ日和

ぐだぐだ日和ver.2です

冬の北海道と酒の過ち

寒い。

毎日毎日とても寒い。

朝起きると寒い。昼は外に出るとちょっと寒い。夜はかなり寒い。

 

令和になってから天候担当になった方は新卒なのか異業種異職種からの転職だから、まだお仕事に慣れていらっしゃらないのでしょうか?

もう令和になってから3年も経ったので、そろそろお仕事に慣れてくれると助かります。

 

こういきなり寒くなると「秋、どこいった?」という話題が出がちだけど、最近気づいたんです。

もしかして秋のベース気温がいつの間にか下がっていて、我々が冬と錯覚しているだけなのでは…と。
夏は前より暑く、秋冬は前より寒く、人間が生きるのに厳しい環境になっているのではないかという説を推します。

いずれ論文を発表することがあるかもしれません。

そんなわけで、流行の感度も、気温の感度も、アップデートしていかないといけませんね。

 

などと、言うておりますが、寒い季節になると僕には思い出すことがあります。

 

それは大学4年生の卒業シーズン。

卒業旅行と称して2月の北海道を車で旅行した時のこと。

 

友人Mと友人Oとともに4泊5日くらいで札幌から帯広、釧路、網走を通って最後に旭川を通った旅行でした。

 

冬の北海道ということもあり、吹雪に見舞われたり、道が凍結していたり、鹿と並走したり、と様々なハプニングが起きましたがとても楽しい旅でした。

若さあふれる時期だからこそできる一寸先は闇のような冒険じみた旅。

 

そんな青春の1ページとも呼べる旅にはいくつも思い出がありましたが、一番覚えているのは2日目の夜、釧路に釧路に泊まった時のこと。

 

ここで登場人物の紹介を挟みます。

Mは、クールで頼れる兄貴肌。ただちょっと変なところで常軌を逸してい隠れた狂犬。

Oは、計画を緻密に立てて動く慎重派。趣味は貯金で、出費が敵の金庫番。

 

そんな2人と夜、居酒屋に向かいました。

Oは旅行だというのに、出費がこの世で最も嫌いな行為なため、北海道の海の幸を楽しめるお刺身などをじっと睨んだ後、ポテトフライと揚げ出し豆腐、枝豆を頼み、オーダーを締め切りました。

もちろんこれにはMとともに抗議をしました。

 

「せっかく海の幸や畜産物豊かな土地に来たのに、日本全国どこでも食べられるようなメニューを頼むな!もっと冒険しろ!」

 

これにOは「ジャガイモも大豆も北海道できっと生産されている。大地の恵みだから北海道を味わうということに変わりはない」と一蹴。

 

飲み物もせっかくだから好きなものを頼もうとドリンクメニューを見ていたら、勝手に飲み放題を頼む始末。お前そんな酒強くないやろがい。

当の本人は飲み放題の方がコスパがいい。元をとるまで飲むと意気込んでいます。

飲み放題で元をとれる人間など日本にそういません。考えたらわかるだろ。

 

こんなアホなことを言うO君ですが、学校での成績は優秀。大学では卒業の際に学部代表を任されるくらいだったのです。

やはり人間勉強ができるからといって賢いわけではないのだなという教訓を得ながら、酒の席は進んでいきました。

 

すると1時間も経つ頃にはOはベロベロ。

最初の財布の紐の固さは遥か彼方、金庫は全開になり、刺身やザンギ、イカソーメンなど大量に頼み始めました。

いい加減にしろ。1時間も経ってある程度お腹が膨れてきたタイミングで大量に頼んでどうする。誰が処理すると思っているんだ。お前らが残す分俺が食べることになって、その分お腹の肉層は積もっていくというのに。

 

そんなてんやわんやの飲み会も終盤に差し掛かり、Oが店員さんにダル絡みを始めたタイミングで帰路につくことに。

 

ここでOは大きな過ちを犯しました。

ここは北の大地、北海道。季節は冬。

ご想像の通り地面は凍結しています。

ベロベロに酔っている彼は千鳥足です。

もう賢い読者の皆様はご想像がつくかと思います。

 

彼は歩道を目一杯に右往左往しながら「ま、まっすぐ歩けないよ〜〜〜肩貸してよお〜〜〜〜〜」と喚き散らかしています。
そこまで酔っていないMと僕は彼を無視しながらズンズンと進みました。

すると信号に差し掛かり、点滅していたので僕とMは小走りで渡りました。
それを見たOも、「待ってよお〜〜〜〜」という情けない声をともに蛇行しながら走り出した瞬間、彼は180度回転したのです。

本当に綺麗でした。フィギュアスケートだったら芸術4.0くらいもらえたんじゃないかな。
漫画でよくある足払いで人がグルンと回るような形で彼は回転したのです。

 

幸い頭から落ちることなく、しっかりと受け身を取っていたので大事には至りませんでした。さすが元柔道部。
積み重ねた研鑽がとっさのタイミングで発揮されるのを目撃できたことと、コントのような展開に散々笑った我々はめんどくさい酔っ払いを置いてホテルに帰投しました。

 

未成年の時も旅行も楽しかったですが、旅にお酒が加わるとハプニングやインパクトの強い出来事が起こるので、成人してから旅行の方が楽しいように思います。

 

まだ旅行になかなか行きづらいご時世ではありますが、また冬の北海道に行きたいなあ。

 

冬になるとお酒がより一層美味しく飲めようになりますが、皆様はO君のようにならないよう気をつけましょうね。

狂犬Mの話はいずれします。